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2019年3月16日、第35回大阪モーターサイクルショー2019に行ってきました。
スズキのブースには新型のカタナが展示されており、間近で見たり、触れたり、跨ることができました。
今回は、新型のカタナの実車に触れてみた感想を書きました。

カタナに限った話ではありませんが、バイクは実際に乗って走ってみないと(どんなバイクなのか)分かりません。
この記事に書いてある感想を読んだとしても、実際に試乗したら印象がガラリと変わった・・・なんてことも無きにしも非ずですので、あくまで参考程度に読んでいただければと思います。
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従来のカタナとはまったくの別物
外見は従来のカタナに似ていますが、よくよく見てみるとまったくの別物だというのが分かります。
もっとも、カタナ自体が1980年代に発売されたバイクなので、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが。

なんというか、まさに新型は「近未来のバイク」って感じがします。
賛否両論ありそうなデザインですが、これはこれでドハマりする人も一定数いそうですね。

当初、新型カタナは若年層に人気が出るんじゃないかな、と思っていました。
ところが、大阪モーターサイクルショーの来場者の方々を観察してみると、
・新型カタナ → 主に中高年層が注目
・従来カタナ → 主に若年層が注目
という感じでした。

うーん、これは意外でしたね。
中高年の方々は(少なくとも若年層よりは)カタナのことをよく知っているはずですし、だからこそ新型カタナに対して何らかの拒否反応を示す人がいるんじゃないかと思っていましたから。
そう考えると、これはこれで良かったのかもしれません。
現に、新型のモンキー125が発表されたときも「こんなのモンキーじゃない!」って言ってた人がいましたからね。

その一方で、従来のカタナが若年層の人気を集めていたのもビックリしました。
さきほども言いましたが、カタナ自体は1980年代に発売されたものです。
カタナが発売された1980年代、あなたはどこで何をしていました?

何が言いたいかというと、カタナ自体は30年以上前に発売されたバイクってことです。
それにもかかわらず、いまだに人気バイクの地位を確立しているんですよ?
よくよく考えてみると、これってすごいことだと思いませんか?


もっとも、これは大阪モーターサイクルショー会場での話なので、他の地域ではどうなのかは定かではありません。
ですが、
・「今の技術で作った最新鋭バイク」が中高年層の人気を集める
・「数十年以上前の技術で作った旧式バイク」が若年層の人気を集める
という構図は中々興味深いものでした。
もっとも、今のメーカーの方は微妙な表情を浮かべるかもしれませんが。

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新型カタナの実車にまたがってみた
今回は、実車にまたがることもできました(案の定、長い列ができていましたが)。


実際にまたがってみると、やっぱり最新鋭バイクって感じがしますし、あらゆる箇所に新しい技術が使われています。


液晶メーターも見やすそうですね。

ポジションはラクです。
特に日ごろからセパレートハンドルのバイクに乗っている人であれば「バーハンドルがどれだけラクか」がよく分かるかと思います。

実際に走ってみないと分からないところがあるとはいえ、トータルな出来は良いと思います(メーカーの方に渡されたアンケートの評価欄には「10点中8点」と記入しました)。

ですが、気になったところもありました。
なんというか、足つきが良くないんですよ。
両足が付くんですけど、わずかに踵が浮く・・といった感じです。
正直な話、隼やGSX-R1000の方が足つきが良いですね。

新型カタナにまたがった直後にGSX-R1000Rにまたがってみたのですが、やっぱりGSX-R1000の方がラクでした。
もっとも、GSX-R1000の足つきがもともと良好ってのもあるんですけどね。

カタナに限った話ではないのですが、バイクにおいて「足つき」ってメチャクチャ大事なんですよ。
足つきが良くないと立ちゴケのリスクも大きくなりますからね。

もちろん、サスペンションで(ある程度は)調整することはできるかもしれません。
ですが、「シート高」や「シートの幅」や「車体の幅」はどうすることもできません。
カスタムである程度調整できても、最終的には「どうすれば、足つきが良くないバイクに乗れるか?」を工夫しなければならないってことですね。
もっとも、これは新型カタナに限った話ではありませんが。

ちなみに、後日にスズキのバイク屋さんにこのお話をしたところ、「あー、新型カタナってシートの幅が広いからねー」とのことでした。
うーん、これではなおさらのこと「サスペンション調整するから大丈夫!」とかいう話にはなりませんね。

もちろん、足つきが良くなくても「工夫しながら乗れる」なら何の問題もないんです。
ですが、気持ち「だけ」は若い人が憧れ「だけ」で乗るのはちょっと厳しいんじゃないかなとは思うんですよね。

さきほども少し触れた通り、カタナは人気があるバイクです。
だからこそ、憧れ「だけ」で購入 → 度重なる立ちゴケで挫折 → 全然乗らなくなって売却・・・って人が増えないか心配なんですよ。

バイクは、クルマのように「座ってアクセル開けていれば走れちゃう」乗り物ではありません。
バイクに乗っていると、大なり小なり何らかの壁にぶつかりますし、その都度その壁を乗り越える工夫が必要になってきます。
もっとも、「そんな面倒くさいことしたくない」と受け取るか、「だからこそ面白いんだよね」と受け取るかはあなた次第ですが。

くどいようですが、これは新型カタナに限った話ではありません。
また、これは言い方を変えると「工夫次第で何とでもなる」ってことでもありますからね。
現に、新型カタナよりも(はるかに)足つきが良くないバイクだってたくさんありますし、そういうバイクでも乗り続けている人はいますからね。




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実際に新型カタナに試乗してみてはいかが?
以上、スズキ 新型カタナの実車を見て、触れて、跨った感想でした。
ここまでいろいろと書いてきましたが、結局のところ、実際に乗ってみないと分からないことが多いです。
さきほどの足つきがどうとかいう話も、あくまでモーターサイクルショーでまたがった感想であり、実際に走ってみたらガラリと印象が変わる可能性もあります。

正直な話、バイクって実際に乗ってみないと(どんなバイクなのか)分からないんです。
試乗はおろか、またがりもしないでいきなり契約しちゃう人がいますが、買った後に後悔するリスクが高いのでおすすめしません。
バイク自体が決して安いモノではありませんし、他の誰でもない自分が(おそらく)ずーっと乗り続けるんですから、バイクを買う前によく調べるべきだと思うんですけどね。

というわけで、試乗会に行ってみましょう。
運がいいことに、スズキさんは試乗会「スズキファンRIDEフェスタ」を毎年各地で開催してくれます。
この機会に新型カタナをはじめとするいろんなバイクに試乗してみましょう。

それに、ひょっとしたら(あなたにとって)新型カタナよりも素晴らしいバイクがあるかもしれませんよ?
探しているものって、意外な場所にあったりするものですからね。
自分で「私は運がいい」「人生、快調」と本気で思えている人は、いま目の前で起きていることを楽しめて面白がれる人です。
計画した未来ではなく、現在の「起きた出来事」の中に、幸せや新しい価値を発見する能力を持っている、ともいえます。
そういう能力や感覚のことを「セレンディピティ serendipity」といいます。
(なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか 160ページより)
それではこの辺で。
新型カタナだけではなく、他のバイクも楽しんでみてくださいね。

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