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突然ですが、あなたは一人で走るのは好きですか?
ライダーには「集団で走るより、一人でバイクに乗る方が楽しい」という人がいます。
そういう人は基本的に誰ともつるまず、気の向くままに一人であちこち走っていることがほとんどです。
ひょっとしたら、あなたもそうなのかもしれませんが。
誤解なきよう言っておくと、決して大人数で走ることを否定しているわけではありません。
ですが、それでも大人数で走ることに抵抗を感じる人がいるのも事実です。
そこで今回は、一人で走る、いわゆるソロツーリングに対する考えを書いてみました。
「へー、そんな考え方もあるのねー」程度に読んでいただければ幸いです。ぜひご一読を。
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集団行動をすると、好きなように走れない?
結論から言うと、一人でバイクに乗ることの最大のメリットは「自分の好きなように走れる」に尽きます。
こう言うと「それって大人数のツーリングでもできるだろ?」って思う人もいるかもしれませんね。
そうですね、それでは仮にあなたが大人数のツーリングに参加することになったとしましょう。
ツーリングの目的地を決めるとき、雑誌をはじめとするメディアに取り上げられるような道の駅や行楽地が候補として挙がることでしょう。
そんな中、あなたが目的地候補として「誰も知らないような漁港の公園」を挙げたとしましょう。
さて、あなた以外の人はそれに賛同してくれるでしょうか?
おそらく、というか十中八九却下されるでしょう。
それもそのはず。あなた以外の人は、その場所に行くことのメリットが分からないのですから(別におかしい話でも何でもありません。仮にあなたが逆の立場だったとしたら「いや、なんでそんな辺鄙なところに行くの?」って思うでしょう?)。
それで結局、ツーリングの目的地は候補として挙がっていた場所、いわゆる道の駅や行楽地になるわけです。
あなたが「本当に行きたい場所」として漁港の公園を提案したにもかかわらず、(おそらく)多数決の末に「正直乗り気がしない場所」に行くことになってしまうわけですが、特に興味もない場所に行くのは乗り気がしないものですよね。
「バイク」「ツーリング」と聞くと、「バイクで自分の気の向くままに走る」とイメージする人もいるかもしれませんが、集団行動を強いられた時点でまずそれは実現しません。
これでは、大型バスで行く旅行と大して変わりませんね。
さすがにバス旅行は極端な例えかもしれませんが、それでも行動や行き先が制限されるという点は一緒だと思うのですが、如何なものでしょうか。
まあ、バス旅行はバス旅行で良いところがありますし、それこそツーリングと比較すること自体がおかしいのかもしれませんが。
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一人で走れば、自分の好きなように走れる
当たり前の話かもしれませんが、集団で行動しようとすると「集団に意向にそぐわない場所」に行くことはできません。
ですが、一人で走るのであれば「本当に」自分が行きたい場所に行くことが可能です。
さきほどの話だと、隣の県の漁港の公園に行っても誰も文句を言わない(というか、文句を言う人がいない)わけです。
県境にある大型駐車場に行ったとしても問題ありませんし、極端な話、隣町の本屋でもいいわけです。
このように、傍から見れば「そんなとこ行って、いったい誰が得するんだ?」みたいな場所に行くことができるのも、一人で走ることの特権なのではないかと思います。
もっとも、隣町の本屋に行くのをツーリングと呼ぶべきか否かは、あなたが住んでいる場所次第ですが。
制限がないのは、行き先だけではありません。
何時に出発してもいいので、遅刻を気にすることはありません。
休憩無しで何時間もぶっ続けで走ったって、文句を言われることもありません。
このように、一人で走れば「好きなように走れる」という特権を思う存分味わうことが出来ます。
もしあなたが一人で走ったことがないのであれば、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
もちろん、一人で走ることに抵抗があるのであれば無理に走らなくてもいいのですが。
一人で走るのって、そんなに悪いことなのか?
早い話、走り方は自分で決めればいいってことです。
ところが、ライダーの中には「一人で走ること」に対して何かとネガティブなことを言ってくる人達がいます。
そして悲しいことに、「一人で走ること = 悪」論を振りかざし、「コミュニケーション」という名の同調圧力を掛けてツーリングへの参加を強制してくる人達もいます。
ひょっとしたら、あなたも「一人で走っているとさびしいヤツだと思われるぞ?」「ソロツーリングか、俺だったら心が折れるなァ・・(笑)」「あのなァ、一人で走るのって大問題なんだぞ・・」といった(トンチンカンな)忠告(?)をされたことがあるのではないでしょうか。
当たり前の話ですが、一人で走ることは悪でもなんでもありません。
もちろん、集団で走ることを否定するわけではありませんが、だからといって「一人で走ること」を否定される謂れはありません。
仮に何か言われたとしてもスルーしておきましょう。そういう手合いに関しては「はじめから相手にしない」のが一番です。
もっとも、世の中のライダーがあなたのように【ちゃんとしたライダー】なら、そもそもこんなことは起こらないのかもしれませんが。
【ちゃんとしてないオタク】ってのは、なにかにハマっていることによって「自分を持ててる」わけではなく、たんに淋しくて、同じ話題で盛り上がれる仲間がほしかっただけ、自分より「濃くない」オタク相手にエラソーな顔がしたかっただけだったりするんです。それは【居場所】ってもんじゃ、ありません。
【あなたの居場所】というのは、チンケな同類がうじゃうじゃ群れているところじゃなくて【あなたが、一人っきりでいても淋しくない場所】っていうことです。
そういう場所に自信と謙虚さをもって立って、「おなじようなものにハマってる人」とも「別のジャンルのものにハマってる人」とも「なににもハマってない人」とも、ある程度のコミュニケーションができるようになれれば、【モテたいと願うオタク】としては理想的です。
(すべてはモテるためである 94ページより)
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バイクに乗って、気ままに走り出そう
と、ここまで色々と話してきましたが、バイクに乗るのに「一人で走ってはならない」という決まりはありませんし、だからといって「一人で走らなければならない」ってことでもありません。
どんな走り方をするかは、結局のところ、あなた次第です。
「今はそれが流行っているから」「○○○○が言っていたから」ではなく「自分は何が好きなのか?」「他人から何をされたらイヤなのか?」をよーく考え、自分自身で決めてください。
バイクを買うときと同じです。あなたが今乗っているバイクだって、自分自身で考えて決めたでしょう?って話です。
ただし、周りに迷惑を掛けるようなことはしないでくださいね。
あなたもご存知の通り、公道も社会です。
「趣味なんだ、何しようとオレ(ワタシ)の勝手だろ!」は一切通用しませんから。
もっとも、いい歳、少なくともバイクの免許を取得できる年齢のあなたは「何言ってんだ、そんなもん当たり前だろ」と思うかもしれませんが。おそらくは。
それでは、この辺で。
あなたが一人だろうと、どこを走っていようと、あるいはバイクに乗っていようと乗ってなかろうと関係なく、自分の居場所で凛として生きていられますように。
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