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排気量250ccを超えるバイクは車検があります。
それゆえに、車検の時期になると中型・大型バイクのユーザーは頭を悩ませるわけですが、その中には「少しでも車検の費用を安くしたい」という理由からユーザー車検を選択する人もいるかと思います。
※車検には、バイク屋さんに代わりに通してもらう「代行車検」と、自分で通す「ユーザー車検」の二種類があります。

とはいえ、ユーザー車検なんてやったことがないし、そもそもどうやって通せばいいのか分からない・・という人も少なからずいるかもしれませんね。
そこで今回は、バイクのユーザー車検の手順をまとめました。
特に
・少しでも車検の費用を安くしたい
・ユーザー車検の手順が分からない
・自分で車検を通してみたい
という人にはオススメの内容になっています。
結論から言うと、ユーザー車検自体はけっして難しくありません。
最低限の知識があり、日ごろからバイクを整備している人であれば意外とあっさりと通すことができますので、そこまで身構える必要はないかと思います。
もっとも、ズボラな人・面倒ごとからの逃げ癖がある人はその限りではないかもしれませんが。
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バイクを点検整備する
当たり前の話ですが、バイクが「車検に通る状態」でないと車検に通りません。
まずはバイクを点検し、不具合箇所がないか確認しましょう。
もし不具合箇所があった場合は、車検を受ける前に直しておきましょう。

不具合箇所はありませんでしたか?
点検する「だけ」ではダメですよ?不具合箇所があったらちゃんと直してください。
自分で直せるところは自分で直し、自分で直せないようならバイク屋さんに持ち込んで直してもらってください。
面倒くさいからといって整備しなかったら車検に通りませんし、車検の有無に限らず点検整備は義務ですから(これについては後で詳しくお話しします)。

必要な書類を揃える
点検整備は終わりましたね?
次は、車検に必要な書類を揃えます。
車検に必要な書類は以下の通りです。
・車検証
・自賠責の証明書(新、旧の2枚)
・納税証明書
・定期点検整備記録簿
・印鑑(ただし、車検を受けるのが本人の場合は不要)
定期点検整備記録簿の入手方法
さて、中には「自賠責の証明書や納税証明書は分かるけど、定期点検整備記録簿って何?」という人もいるかもしれませんね。
簡単に言うと、定期点検整備記録簿とは「点検整備(法定点検)の結果を記録するもの」です。
定期点検整備記録簿を入手する方法としては
・バイクのメンテナンスノートに付属しているものを使う
・バイク屋さんで貰う
・ネット上にあるもの(PDF)を印刷する
といったものがあるので、お好みの方法で入手してください。

ちなみに、定期点検整備記録簿は指定の書式がありません。そのため、どんな書式のものを使っても構いませんので、自分で一番手っ取り早いと思う方法で入手しましょう。
定期点検整備記録簿は入手できましたね?
次に、先ほど点検整備したバイクの状況を思い出しながら定期点検整備記録簿を記入していきます。
何やら難しそうなことが書いてあるように見えますが、よーく見てみると(少なくとも自分で点検整備できるあなたなら)分かることばかりなので、一つづつ空欄を埋めていきましょう。
また、中には「分からない」または「そもそも確認することができない」項目があるかもしれませんが、そこは空欄のままでも構いませんし、それで指摘されることもありません。
ただし、あまりにも空欄が多いと「ホントに点検整備したのかな?」と思われるかもしれませんので、分からないことがあったら可能なかぎり自分で調べ、なるべく空欄を少なくしておきましょう。

車検の予約をする
次に、車検の予約をします。
国土交通省のホームページにアクセスし、車検の手続きをしましょう(ちなみに、検査の種類は「継続検査」です)。
なお、予約が完了したら「予約番号」が表示されますので、その番号を書き留めておきましょう。当日、その番号が必要ですから。

テスター屋さんで光軸合わせをする
さて、これで車検に臨める・・わけではなく、その前にすることがあります。
ヘッドライトの光軸(光が照らす方向)合わせです。
ヘッドライトの光軸がずれていると車検に通りませんので、車検を受ける前にテスター屋さんで光軸合わせをしてもらう必要があります。
※数千キロ走っているなら十中八九ずれています。検査で引っ掛かるとまた再検査を受けることになっちゃうので、面倒くさがらずに光軸合わせをしておきましょう。

ちなみに光軸合わせといっても、特別なことは何もする必要はありません。
バイクに乗ってテスター屋さんに行けば、テスター屋さんの方から「ヘッドライトの光軸合わせですか?」と聞いてくれますので、テスター屋さんの指示通りにバイクを動かしましょう(後はテスター屋さんが光軸を合わせてくれます)。
※光軸合わせの料金は1,600円前後です。もっとも、ヘッドライトの電球が切れていたら電球代も加算されますが。

書類の手続きをする
車検当日、予約した陸運局に行きます。
予約した時間よりも早く行き、事前に書類の手続きをしておきます。
陸運局の窓口に行って「バイクのユーザー車検です」と言えば書類をもらえるので(記入例に沿って)記入します。



次に、印紙コーナーの窓口に行って「自動車重量税印紙」「自動車審査証紙」「自動車検査登録印紙」を購入し、さきほどの書類に貼り付けます。これも記入例を見ながら貼りましょう。



次に、ユーザー車検受付の窓口に行ってさきほどの書類一式と自賠責の証明書を見せます(ここで予約番号の提示が求められます)。
記入漏れや誤記がなければ、書類にハンコを押してくれますので、あとは検査の時間まで待ちましょう。



検査場で検査を受ける
予約した時間になったら、検査場に行きます。
おそらく、あなた以外のクルマやバイクも並んでいると思いますので、そこで並んで待ちます。

なお、ここでも書類の提示が求められます。書類はクリアファイルなどに入れておき、書類をすぐに出せるようにしておきましょう。

また、ヘルメットはリアシートの上にでも固定しておきましょう。
検査場にヘルメット置き場なんてありませんし、ヘルメットを被った状態だと検査員の指示がよく聞こえませんからね。
※検査でモタついていると「(検査に)慣れてないんだったらヘルメット外してください」って言われます。ご注意を。

検査場では、検査員の指示に従いながら検査を進めていきます。
ここで何も引っ掛からなければ検査は終了です。そのまま検査場内の総合判定ボックスに行って書類を提出し、問題がなければ合格となります。
※もし不合格だった場合は再検査となります。その日のうちに不具合箇所を直し、16時までにもう一度検査を受けてください。
総合判定ボックスで合格の判定が出たら、持込検査の窓口に行って書類を提出します。
しばらくすると、新しい車検証とステッカー(自賠責)がもらえます。
これにてユーザー車検は終了です。おつかれさまでした。



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最後に
以上、バイクのユーザー車検の手順をまとめてみました。
一見面倒くさそうに見えますが、実際にやってみるとそこまで難しくありませんし、何事もなく進めば2時間も掛からずに終了します。
そうならないためにも、日ごろからバイクを点検整備しておくことが大事になってくるわけです。検査で引っ掛かって再検査・・・なんてことになったら余計な時間と労力が掛かってしまいますから。

ユーザー車検は代行車検よりはお金は掛かりません。
なぜ代行車検が高価に思えるのかというと、法定費用の他に代行手数料や工賃(または部品代)が上乗せされているからです(もっとも、作業内容から考えたらけっして高価いわけではありませんが)。
ですが、ユーザー車検なら代行手数料が掛かりませんし、日ごろから点検整備している人だったら直す箇所も少なくて済みます。
そういう理由から「なるべく車検費用を安くしたい」というのであれば、ユーザー車検の手順を覚えることをおすすめします。もちろん、日ごろから点検整備することが大前提ですが。

申し添えておきますと、点検整備費用ってのは「法定点検」のことです。
「車検」の有無にかかわらず、バイクで公道を走るのであれば必ずしなければいけない義務です。
なので「ユーザー車検だったら法定費用だけでいいんじゃないの?」って思っていても、結局点検整備費用(部品代、場合によっては工賃)は必要になってくるわけです。残念でしたね。

結局のところ、車検の費用を抑えたいのであれば面倒くさがらずに点検整備するしかないんですよ。
それにもかかわらず面倒くさがってロクに整備しないでいると、代行車検に持ち込んだときに「点検する → 不具合箇所がたくさん見つかる → 修理する → 部品代と工賃が上乗せされる」ということになっちゃうわけです。あなたもそれは避けたいですよね?


ですが、自分で日ごろから点検整備していれば部品も長持ちしますし、それだけ部品代や工賃を節約できます。
さらにユーザー車検の手順を覚えれば(少なくともすべてをバイク屋さんに丸投げするよりは)費用を抑えることができちゃうわけです。
そうでなくても、せっかく買ったバイクなんですから大切にした方がいいと思うのですが、如何なものでしょうか。

費用に関係なく、興味があればぜひあなたもユーザー車検に挑戦してみてください。
難しそうに見えても、実際にやってみたら「なーんだ、こんなもんか」と思うかもしれませんよ?
それでは、この辺で。
あなたが、車検の有無に限らずどんなバイクに乗っていようと、ずーっと安全にバイク生活を満喫できますように。

普段からメンテナンスをしとれば消耗品の消耗だけで済む。そいつを怠るから、壊れなくてイイところが壊れるのだ。
ブレーキに限らず、全てのパーツは必ずや衰える。そしてそれは徐々にやってくる。だから、乗っていても気付きにくい。
その頃になると、ライダーはバイクに慣れきっている。すると、「このバイクはココがイマイチ」などと言い出して安易にカスタム・・・ってパターンは意外と多い。
パーツ本来の力を知らずして、カスタムはあり得ない。
まずは本来の性能を維持。カスタムはその先にある。
メンテナンスこそ、カスタムの第一歩なのだ。ラララ~♪
(カスタム虎の穴 vol.3【ブレーキ編】 31ページより)
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