Sponsored Link
GSX-R125のものに限らず、ドライブチェーン(以下、チェーン)はお手入れをする必要があります。
「1,000キロに1回」を目安にして、チェーンの清掃と注油を行いましょう。
とは言ったものの、中には「どうやってチェーンを清掃・注油すればいいのか分からない」って人もいるかもしれません。
というわけで今回は、スズキ GSX-R125(および、S125)のチェーンの清掃・注油の方法を書きました。
これからGSX-R125のチェーンを清掃・注油する人の参考になれば幸いです。ぜひご一読を。
なお、GSX-R125(および、S125)の純正チェーンはシールチェーンです。
くれぐれもパーツクリーナーや防錆浸透潤滑剤を掛けたり、灯油に浸け置きしたりしないようご注意を。
Sponsored Link
もくじ
用意するもの
まずは清掃・注油に必要なものを揃えます。
ホームセンターやバイク用品店で売られているものばかりですので、もし無いのであればこの機会に用意しておきましょう。
チェーンクリーナー
チェーンおよびスプロケットの汚れを落とすのに使います。
なお、チェーンクリーナーはバイクのチェーン専用品を使ってください。
パーツクリーナー等を使ってしまうと、チェーンのシールリングを傷めたり、中のグリスが溶け出てしまいますのでね(ガソリンやシンナーやアセトンや灯油もダメです。ちゃんと専用品を使ってください)。
※写真のものは、スズキ純正ケミカル「アルミホイール&チェーンクリーナー」です。SBS(スズキバイクショップ)やスズキワールドで取り扱っていますので、欲しい人は問い合わせてみてください。
チェーンオイル
チェーンに塗布するオイルです。
チェーンクリーナー同様、チェーンオイルもバイクのチェーン専用品を使いましょう。
灯油や防錆浸透潤滑剤(例:呉工業 5-56)を使ってしまうと、チェーンのシールリングを傷めたり、中のグリスが溶け出てしまいますから。
※写真のものは、スズキ純正ケミカル「チェーンオイルR」です。アルミホイール&チェーンクリーナー同様、SBS(スズキバイクショップ)やスズキワールドで取り扱っていますので、欲しい人は問い合わせてみましょう。
布ウエス
チェーンやスプロケットの汚れを拭き取るのに使います。
ウエスはホームセンターでも売ってますが、ボロボロになったシャツを(ハサミで切って)再利用するのも一つの手です。
もし自宅にボロボロになったシャツがあったら、ハサミで切って布ウエスとして再利用しましょう。
チェーンブラシ
布ウエスでは落とせないような細かい汚れを落とすのに使います。
バイク用品店に行けば専用のチェーンブラシがありますので、もし無いのであればバイク専用のブラシを用意しましょう。
いちおう歯ブラシでも代用できますが、もしチェーンブラシ以外のブラシを使うのであれば、なるべく柔らかいブラシを使ってください。
間違ってもワイヤーブラシなんか使わないでくださいね。シールリングが傷みますから。
スタンド
リアタイヤを地面から浮かせるのに使います。
レーシングスタンドでも小型のスタンドでも構いませんので、リアタイヤを浮かせることができるスタンドを用意してください。
もし、将来的にチェーンの清掃・注油以外のことをする気がないのであれば小型スタンドをおすすめします。レーシングスタンドよりも安価でかつ置き場所にも困りませんのでね。
太めの輪ゴム
ブレーキレバーとグリップに巻き付け、フロントブレーキを効かせるのに使います。
いちおう、フロントブレーキを効かせる用品に「フロントブレーキロック」というものが存在します。
ですが(そんなものをわざわざ用意しなくても)太めの輪ゴムで充分代用できますので、太めの輪ゴムがあるのであればそのまま使いましょう。
Sponsored Link
キルスイッチを押す
チェーンの清掃と注油に取り掛かる前に、キルスイッチを押しておきます。
キルスイッチを押しておけばエンジンが掛からなくなり、チェーンとスプロケットに指が巻き込まれる心配もなくなりますから。
エンジンが掛かった状態でギアが入ってしまうと、チェーンが回り出してしまいます。
そのときチェーンの近くに手を置いていたら、指がチェーンとスプロケットに巻き込まれ、切断も免れません。
「じゃあ、ギアを入れなければエンジンを掛けたままでもいいのか?」と言えば、それも御法度です。何かの拍子でシフトペダルを触ってしまい、いきなりチェーンが回り出すことだってあり得ますので。
そうならないためにも、まずはキルスイッチを押しておきましょう。
指がチェーンとスプロケットに巻き込まれた後になって「最初にキルスイッチ押しておけば・・・」なんて言って後悔しても、もう遅いですから。
フロントブレーキを効かせる
キルスイッチは押しましたね?
次に、フロントブレーキを効かせてフロントタイヤが動かないようにします。
最初の方でも触れましたが、無理にフロントブレーキロックを使う必要はありません。
極端な話、フロントブレーキが掛かればそれでいいのですから、なるべくお金を掛けたくないのであれば太めの輪ゴムでも巻き付けておきましょう。
スタンドでリアタイヤを浮かせる
フロントブレーキを効かせたら、次はリアタイヤを地面から浮かせます。
レーシングスタンドでも小型スタンドでも構いませんので、スタンドを使ってリアタイヤを浮かせましょう。
これで、リアタイヤが空転し、片手でタイヤを回しながら清掃・注油ができるようになりますから。
いちおう、スタンドでリアタイヤを浮かせなくても清掃・注油することはできます。
ですが、チェーンクリーナーやオイルは全周に吹き付ける必要がありますので、リアタイヤが浮いてない(空転しない)とGSX-R125を何回も何回も押し引きするハメになってしまいます。
そうならないためにも、スタンドを用意することを強くおすすめします。
最初の方でも触れましたが、レーシングスタンドよりも安価でかつ置き場所に困らないスタンドもありますのでね。
チェーンクリーナーを吹き付ける
次に、ドライブチェーン(全周)にチェーンクリーナーを吹き掛けます。
このときリアタイヤが浮いていると、片手でリアタイヤを回転させ、もう片方の手でチェーンクリーナーを吹き掛けることができます。
リアタイヤを回転させながらチェーンクリーナーを吹きかけるのと、何回も何回もGSX-R125を押し引きしてチェーンクリーナーを吹きかけるのでは、掛かる時間と労力が段違いです。
余計な時間と労力を掛けて疲弊したくないのであれば、スタンドを用意することをおすすめします。
チェーンクリーナーは部分的にではなく、全周に吹きかける必要がありますので。
チェーンクリーナーを吹き付けたら20分ほど放置し、汚れが溶け出すのを待ちます。
そのままボーっと待っていても構いませんが、それだと時間がもったいない・・と思うのであれば、その間にチェーンをじっくりと観察しておきましょう。
汚れが溶け出すのを待っている間でも「固まってないか?」「シールリングは脱落していないか?」などを確認することはできますからね。
Sponsored Link
チェーンの汚れを拭き取る
20分ほど経過したら、布ウエスでチェーンの汚れを拭き取ります。
片方の手でタイヤを回転させ、もう片方の手で(ウエスを持って)汚れを拭き取ります。
ウエスで汚れを拭き取ったら、次はチェーンブラシの出番です。
細かい隙間に入り込んだ汚れを、チェーンブラシを使って落とします。
ウエスで拭き取ったのと同じように、片方の手でチェーンブラシを持ち、もう片方の手でタイヤを回転させましょう。
チェーンオイルを吹き付ける
チェーンの汚れを落としたら、チェーンにチェーンオイルを吹き付けます。
チェーンクリーナーと同じように、チェーン全周に吹き付けましょう。
チェーン全周にチェーンオイルを吹き付けたら、注油は完了です。
後はスタンドや輪ゴムを外せば全作業終了です。おつかれさまでした。
あと、作業終了後はキルスイッチを元に戻しておいてくださいね。
キルスイッチを押していることを忘れると、後日エンジンを掛けようとしたときに「あれ?エンジンが掛からない?もしかして故障???」と言って焦りますから。
もっとも、スイッチボックスを見ればすぐに気付くと思いますけどね。おそらくは。
Sponsored Link
チェーンクリーナー・オイルは専用品を
以上、スズキ GSX-R125(および、S125)のチェーン清掃・注油の方法でした。
記事を読んでいると何やら面倒くさそうに見えるかもしれませんが、実際にやってみればそんなに(というか、まったく)難しくありません。
それこそ手を動かしてやってみれば、後は何も見ずにできるようになるかと思います。
実際、特別難しいことは何もしてないんですから。
最後にもう一度言いますが、チェーンクリーナーとオイルはバイクのチェーン専用品を使ってください。
GSX-R125(および、S125)の純正チェーンはシールチェーンです。
ノンシールチェーンではなく、シールチェーンです。
昔は「チェーンは灯油に浸けて洗えばいい」と言われていましたが、それはノンシールチェーンが当たり前だった頃の話です。シールチェーンを灯油に浸けたら中のグリスが溶け出てしまいます。
そうなってしまったらグリスはもう復活しませんので、間違っても灯油に浸けないでくださいね。
もっとも、今どきチェーンを灯油に浸けて洗う人なんていないと思いますが。
専用品のクリーナーを用意するのは面倒くさいから・・・なんて言ってパーツクリーナー等を使うのは絶対ダメです。シールリングが傷みますから。
専用品のオイルを用意するのは面倒くさいから・・・なんて言って灯油や防錆浸透潤滑剤を使うのもダメです。シールリングが傷んだり、中のグリスが溶け出てしまいますから。
チェーン清掃・注油の話になると「汚れが落ちれば何でもいい」「油だったら何でもいい」みたいなことを言う人がいますが、それはあくまで「専用品のクリーナーやオイルだったら何でもいい」という意味なので、けっして額面通りに受け取らないでくださいね。
もっとも、仮にシールリングを傷めなかったとしても、灯油や防錆浸透潤滑剤みたいなシャバシャバな(粘度が低い)オイルは、走ればすぐに飛び散ってしまうのですが。
それでは、この辺で。
チェーンの清掃・注油が終わった後も、あなたがGSX-R125でバイク生活をずーっと満喫し続けられますように。
Sponsored Link