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2020年、セロー250が生産終了となりました。
セロー250はヤマハのオフロードバイクです。2017年に一度生産が終了したのかと思いきや、2018年にマイナーチェンジを施されて復活しました。
しかしそれから2年ほどで、またもや生産終了に憂き目にあったバイクということで、記憶に残っている人も多いのではないかと思います。
セロー250に5年以上乗っていた私から言わせていただくと、セロー250はオフロードバイクの入門車というだけではなく、舗装路だろうと土の上だろうと走れるオールラウンダーです。
そこで今回は、セロー250に5年間乗り続けた感想を書いてみました。
・ これからバイクに乗ろうとしている人
・ バイク選びで迷っている人
・ オフロードに興味がある人
・ オフロードだけではなくオンロードも楽しみたい人
・ ツーリングだけではなく日常の足としても使えるバイクを探している人
・単純にヤマハ セロー250に興味がある人
の参考になれば幸いです。ぜひご一読を。
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スリムで軽く、足つきも良い
まず、セロー250を押し引きして思うのは「スリムで軽い」です。
もっとも、これはオフ車(オフロードバイク)全般に言えることなのかもしれませんが、少なくともオンロードバイクに乗った後に押し引きすると「軽っ!!」と思うこと間違いないでしょう(ちなみに、セロー250の重量は133(kg)です)。
250ccクラスのオンロードバイクにも軽いと言われているものは多いです。
ですが、それでも重量が133(kg)のものはありません。
そう考えると、重量133(kg)というのは(少なくともオンロードバイクに乗っている人から見れば)相当軽いことが分かるのではないかと思います。
スリムで軽いと、オフロード(砂・土・泥の道)ではもちろんのこと、オンロード(アスファルトの道)でも大きなアドバンテージを得られます。
スリムで軽いバイクは
・ 押し引きが楽
・ 駐輪場に停めるのが楽
・ 車が入れないような細い道でも入れる
といったことができるので、街中でも移動手段としても大活躍します。
さらにそれがオフ車だと「日常の移動手段としても使え、オフロードも走れる」ってことになります。素晴らしいですね。
また、セロー250はオフ車にしてはシート高(バイクのシートから地面までの距離)が低いため、足つきも良好です。
これにより、オフ車にありがちな「地面に足が着かないかも・・・」といった不安も、他のオフ車に比べると少ないように感じます。
そのおかげか、少なくとも他のオフ車よりは公道で見かけることが多いです。
バイクに限った話ではないのかもしれませんが、ユーザーに優しいものってよく売れるんですよね。
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加速が穏やか、トルクが太い
セロー250は加速が穏やかです。
それゆえに、アクセルを開けるたびに「こ、怖い・・」と思うことはないはずです。
よっぽど乱暴にアクセルを開ければ話は別かもしれませんが、そういう人に関してはもう一度教習所に通った方が良いのではないかと思います(教習所では、そんな乱暴な開け方しろとは教わらないはずですが?)。
また、トルクが太いのも特徴です。
これにより、坂道でも難なく上がることができます。
・ 加速が穏やか
・ トルクが太い(坂道でも難なく上がれる)
これらの特徴を兼ね備えているため、オフロードで凸凹の道を走るときはもちろんのこと、山の中にあるような坂道が多い道も難なく走れます。
オフ車は「泥や土の道を走るバイク = 舗装路(アスファルトの道)を走らないバイク」と思われがちです。
ですがさきほどもお話しした通り、実はセロー250はオン・オフ問わず走れるバイクなんです。
そのせいか、セロー250に乗っているけど「オフロード走行?1回もしたことないよ」という人と遭遇することが多々あります。
まあ、オフ車に乗っているからといって無理にオフロードを走る必要はありませんからね。
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工夫しだいでは雪道も走れる?
セロー250は乗りやすく、かつ色んな道を走れるバイクです。
土や泥の道も走れるし、アスファルトの上も走れます。
では、雪の上は走れるのでしょうか?
結論から言うと、いちおう走ることはできます。実際に、過去に何度か走りましたから。
とはいえ、「タイヤにチェーンを巻く」「スノータイヤを履く」といった特別なことをしたわけではなく、普段通りの(つまり何もしていない)状態で走ってみましたので、あなたが思い描いているものとは少々違うかもしれません。
ちなみに、走った場所は河川敷の広場です。当たり前の話ですが、こんなことは冬の公道ではやってはいけませんからね。
さて、それで走れたのかというと、いちおう走ることはできました。
ただ、タイヤが滑るため、お世辞にもマトモに走れているとは言えません。
そうですね、走るというよりは「滑りながら移動している」といった感じでしょうか。
もちろん、両足は常に地面(というか雪)に着いたままです。タイヤが滑ったり空転しますから。
ちなみに、走っている(滑りながら移動している)ときは
・ 常に半クラッチ
・ 常に足が地面に着いている
という状態で、常にフラフラしながら進んでいました。
さきほども言いましたが、お世辞にもマトモに走れているとは言えませんね。
あなたのように良識のある人なら「なんてムチャなことを・・」と思うかもしれませんね。
たしかに、いくら人がいない場所だからとはいえ、バイクで雪の上を走るなんてムチャだと思うことでしょう。
ですが、セロー250のように
・ スリム
・ 軽い
・ 足つきが良い
・ 加速が穏やか
を兼ね備えたバイクならこんなムチャなことに挑戦できちゃうんです。
また、セロー250はオフロードバイクです。
そういう性質上、「転倒すること」を前提に作られています。
それゆえか、ちょっとやそっと転倒したくらいでは壊れません。
かくいう私もオフロードコースで何回も何回も転倒していますが、それでも何事も無かったかのように動きます。
セローは開発の時点で「色んな場面でわざと転ぶテストを徹底して行った」といわれていますが、オフロードコースで転倒し、それでも普通に動く様子を見るたびに「ホントに丈夫なバイクだなぁ・・」と感心しますね。
ただ、それでも雪の上を走るのはおすすめできません。
いくらセロー250がそんなことができるからといっても、危ないことには変わりありませんから。
これまでの話をよく理解したうえで、どうしても雪の上を走るのであれば
・ 人や車がいない場所を走る(間違っても一般公道を走らないこと)
・ 雪(または雨)が降っていない日に走る(遭難するおそれあり)
・ 最低でも二人で行く(絶対に一人で行かない)
・ プロテクターを装着する(当たり前)
を徹底してくださいね。
もっとも、あなたはそんなムチャなことはしないと思いますが。
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ぶっ続けで走るには向かないかも
さて、ここまでセロー250の特徴、おもに長所を挙げてきました。
ここまでの話を聞くと、ひょっとしたらあなたは「なるほど、セロー250って短所らしい短所がないバイクなんだ!」と思うかもしれません。
ですが、そんなセロー250でも短所が存在します。
セロー250は単気筒車、いわゆる「単気筒エンジンを載せたバイク」です。
それゆえに、多気筒車(2~6気筒エンジンを載せたバイク)と比べると振動が大きいです。
振動が大きいと(ぶっ続けで乗っていると)手とお尻がしびれます。
個人差があるので一概には言えませんが、2時間以上乗っていると次第に手がビリビリとしびれてきます。
街中を移動したり、そんなに離れていない場所に行く程度なら気になりません。
ですが、何時間もぶっ続けで走る(例:遠距離に走りに行く)のに向いているとは言えません。
結構キツいですよ、手やお尻がしびれた状態でバイクに乗り続けるのは。
とはいえ、キツいのはあくまでノンストップで何時間もぶっ続けで走り続ける場合です。
早い話、ノンストップで走らずに適度に休憩を挟めば何とでもなります。
実際、セロー250で長距離を走っている人なんてザラにいますし、それこそ工夫次第でなんとかなっちゃいますからね。
また、これはセロー250に限った話ではなく、単気筒エンジンを載せたバイク全般に言えることです(250ccを越えている単気筒車があることを考えると、むしろセローはまだマシな方だと言えるかもしれません)。
とはいえ、この話を聞いてもなお「長距離をぶっ続けで走りたいし、手やお尻がしびれるのはイヤだ・・」という人も少なからずいることでしょう。
そういう人は、単気筒車よりも多気筒車(理想は3~4気筒でしょうか)の方が向いているのかもしれませんね。ひょっとしたら。
もちろん、多気筒車でも振動がゼロというわけではありませんが、それでも単気筒よりは(はるかに)マシなのも事実です。
ですが、多気筒車は大きくて重いです(シリンダー、およびその他の部品の数が多いので)。
単気筒車と多気筒車との大きな違いは
・単気筒エンジンのバイク → 振動が大きいけど、スリムで軽い
・多気筒エンジンのバイク → 大きくて重いけど、振動が小さい
といった感じになります。
「良いとこ取り」ができるバイクなんて存在しませんし、どんなバイクでも大なり小なり短所があります。
ですが、それはあなた自身で(ある程度は)選ぶことができます。
どっちがいいのかは、あなた自身で考えて決めてくださいね。
っと、話が少し逸れてしまいましたが、セロー250は長時間走り続けるのが苦手なバイクです。
長時間乗り続けていると手やお尻がしびれてきますので、長距離ツーリングに行く際はこまめに休憩してくださいね(1時間に1回は休憩した方がいいでしょう)。
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何でもこなせるオールラウンダー
以上、ヤマハのオフロードバイク セロー250に乗り続けた感想を書きました。
単気筒エンジンのバイクゆえに(振動が大きくて)遠距離ツーリングを苦手とするものの、それ以外のことは何でも万遍なくこなせるバイクだと実感しています。
結局のところ、振動が云々という問題にしても(ぶっ続けで何時間も走らずに)こまめに休憩すればいいだけの話ですからね。
すでにあなたがオンロードバイクを持っているのであれば、オンロードバイクがが苦手なこと(街乗り、オフロード走行)を、セロー250はカバーしてくれます。
これも、何でもこなせるオールラウンダー的なバイクだからこそできることですね。
そういう理由から、すでに中型・大型バイクに乗っている人のセカンドバイクとしても最適な1台です。
もっとも、バイクの2台持ち自体あまりおすすめしませんが。
また、その扱いやすさゆえに「これからオフロードをしてみたい」という人にもオススメできるオフ車でもあります。
もしあなたが少しでもオフロードに興味があるのであれば、セロー250も検討してみてくださいね。
面白いですよ、舗装路からそのまま未舗装路に入れるのは。
それでは、この辺で。
あなたが、セローに乗っていても、あるいは他のオフ車に乗っていても、オンロード・オフロードの両方を、時代が変わってもずーっと満喫できますように。
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